花物語 2) ブーゲンビレア
私が初めてハワイを訪れた時、ワイキキの瀟洒なビルの2階ベランダから下がっている、紫の綺麗な花のカーテンを見て、「あぁ、ハワイに来たんだなぁ・・・これぞまさしく南国ハワイ!」 と、何か自分がハワイに迎え入れられた・・・と、感動したことを鮮明に覚えています。 私が初ハワイで最初に対峙した花がブーゲンビレアだったのです。 ブーゲンビレアが壁やベランダを覆いつくす光景に、「あぁ ハワイだなぁ!」 と、同じような感動をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
日本でも植物園などで見かけますが、ハワイでは街路樹や庭の植栽として用いられ、ハワイ諸島に広く分布しています。赤・オレンジ・ピンク・白・紫・・と色とりどりですが、花のように見える部分は苞(ほう)で、花ではありません。本当の花は、苞の中に納まっている小さな白い突起の方です。ややこしいことに、これも正確には花弁ではなく、萼筒(がくとう)と言って萼の変化したもの。雄しべや雌しべはこの萼筒の、更に内側に隠れています。
一般に花と思われているカラフルな苞は殆ど水分がなく、紙のような質感なので<ぺーパーフラワー>とも呼ばれています。フラではレイやココ(髪飾り)に使われることもあり、私たちにとっては比較的馴染みのあるお花ですね・・・ ハワイに持ち込まれたのは1827年のグラブラ種というもので、オレンジ色と紫色の苞を持ちます。 またブーゲンビレアはフィリピンなどの国花であり、カリフォルニア州の州花でもあります。 やはり、あたたかい地域のお花ですね・・・
次回は、「悲哀に満ちた恋の神話」を語りついでこられた花・・・についてご紹介します!